2010年4月27日火曜日

フォース・プレイ実践編

わたしが実践している 「フォースプレイ」の見かたで
意識しているポイントをいくつか書いてみます。

例:三遊間のゴロのケース

1)打球方向にステップ
・「アングル90」を意識して、内野内に数歩切り込む
・野手が捕球する前に、打球に正対し止まる

2)体を先に、1塁へ正対
・左足1歩引き、体をターンさせ、1塁に正対
・・・<顔はまだ、野手を見たまま>・・・
・野手が送球する姿を見て、送球の【質】を判断

3)1塁手・1塁ベース付近の全体像を見る
・送球の質と、1塁手の動きから、どんなプレイが起こるか判断
①ナイスボールなのか?
②低い送球か?高い送球か?
③本塁側に逸れるか?ライト側に逸れるか?

☆ここがとても重要なポイントになります

内野手が1塁に送球した瞬間と、1塁手の動きから
どんな送球になり、どんなプレーが起こるか?
瞬時に判断し、次の動きを選択しなければなりません。
送球の質によって、タッグ・プレイに変わったり
自分の位置からでは、プレイが見えない場合が発生します。
ですから、プレイにあわせたポジションに
速やかに移動しなければ、正しい判定が出来なくなります。

①ナイスボールのケースで進めますが

4)1塁ベースに正対
・その場で「ハンズ・オン・ニーズ・セット」に構える
・三脚をイメージし、顔がぶれないようにする
・この時、ボールから目線を切り、ベースを直視する

5)「アウトになる3つ条件」を判断
■打者走者の蝕塁
■1塁手の蝕塁
まず、この2点をしっかりと『眼』で確認
■捕球の時期
グラブを見ないで、捕球音を『耳』で聞く
「ドスッ!」ベースを踏む音・・・
「パシッ!」捕球する音・・・
このように、タイミングは『音』で判断

ベースを踏む『音』が先ならば、
アウトの条件を満たしていないので「セーフ」をコール

・捕球の『音』が先に聞こえ
・1塁手の足が正しく蝕塁し

この時点で、顔をベースから、ボールを捕球したグラブに移し

・ボールの完全確保を確認し

3つの条件が揃ってから「アウト」のコールをします。

「アウトはゆっくりコール」する・・・

講習会などで、よく聞く言葉ですが
これらの確認作業を、ひとつずつ行なうと
必然的に、適当な「間」が生まれると思います。

また「同時はセーフ」とよく聞きますが
わたしは「同時などありえない」と思っています(^^;)

ウルトラスロー再生ビデオや超高速カメラなどの
ハイテク機種を駆使し、100分の1秒を争う
競馬の「鼻差」じゃないんですから・・・
自分の『眼と耳』を信じて、ジャッジするしかありません!

「同時はセーフ」と、考えると
際どいプレイは全部「セーフ」にして
逃げちゃうかもしれないので・・・・
あえて「同時はありえない!」と、宣言します(^-^)g”

こんな感じで「フォース・プレイ」をジャッジしていますが
少年野球でも、十分に実践可能な方法だと思います

騙されたと思って1度お試し下さい!
ただし、失敗しても責任は持てませんが・・・

2010年4月24日土曜日

フォース・プレイ

[第82回 選抜高校野球決勝]
日大三(東京) VS 興南(沖縄)
延長12回の試合でしたが、
両チームあわせ34個の内野ゴロがありました。

1イニング平均≒1.4回。
普段の試合でも、約半分近くのアウトが
「1塁フォースプレイ」ではないでしょうか。

セーフ?アウト?どっちだ?!

この一瞬に、球場にいる全ての人々が
1BUのジャッジに注目します
その中でも、非常に際どいプレーに対しては
注目度が何倍にも跳ね上がります!

とくに少年野球では、応援団の席が非常に近く
お母さんの歓声に、恐怖を覚える人も多いとか・・・(^^;)
では、そのギリギリのプレーを見極め
自信を持ってジャッジするには「基本」の習得が必須。

では、どこを見なければなならいのか?

「アウトになる3つ条件」
■走者が1塁到達前に
■ボールを保持し
■体の一部を蝕塁(または走者にタッグ)

ひとつでも条件が揃わなければ「セーフ」ですので
この3つを見極める必要があります

『アングル90』


講習会などで、聞いたことはありませんか?

1塁への送球ラインに対し
直角の位置からプレーを見る。

アウトになる3つの条件が
1番見やすい位置と、云われていますが・・・

なんでだろう?と、
「基本」の意味と目的を
もう一度深~く考えましょう(^-^)g”

2010年4月16日金曜日

捕手席

ベースボールマガジン社
ベースボールクリニック:4月号
http://www.fujisan.co.jp/Product/5783

2010年度改正規則解説
麻生紘二:日本野球規則委員会委員の記事より




「キャッチャースボックスは、もともと1954年までは
図1の通り、三角形でした。
それが、故意四球が多過ぎて野球が面白くない、
試合時間が長引く、打者のバットが到底届かないところに捕手が構えて
ベースボールが持つ本来の、打って、走るスポーツの醍醐味が
損なわれるといった野球ファンの不満を買って
1955年に今の矩形に改正になり、捕手は狭いところに
押し込められる格好となりました」・・・・



キャッチャーボックスから足を出すな! 


春の選抜大会では、あまり徹底されていなかったようですが
夏の甲子園では、是非徹底して欲しいですね。
そうなれば、少年野球にも普及すると思います


>ベースボールが持つ本来の、打って、走るスポーツの醍醐味

やっぱ、コレだね~┐(´~`)┌

少年野球のあるべき姿は!

2010年4月14日水曜日

続・オーバーラン

次の場合、走者はアウトとなる。
7・08(j )
走者が一塁をオーバーランまたはオーバースライドした後、
ただちに一塁に帰塁しなかった場合。

一塁をオーバーランまたはオーバースライドした走者が
二塁へ進もうとする行為を示せば
触球されればアウトとなる。
また、一塁をオーバーランまたはオーバースライドした走者が、
ただちに帰塁しないでダッグアウトまたは
自己の守備位置に行こうとした場合でも、
野手が走者または塁に触球して、アピールすればアウトとなる。


「ど素人審判さん」のコメントがズバリ正解です。
また、『一塁を駆け抜けた打者走者のその後の走塁行為』の確認と
鋭い指摘もありました。

実は、ここが1番強調したかったことなのです(^^;)
誰が判断するか?基準はなにか?

実際に、その走者が進塁する意志があったかなど
正確には本人しか解らないと思います。

もし走者と野手が接触した場合
インターフェアなのか?オブストラクションなのか?
判断基準はあるのですが、最終的には
審判員が、そのプレーを見て
その場でジャッジしなければなりません。

「二塁へ進もうとする行為」

では半歩はいいのか?上体だけならいいのか?

その判断は、すべて審判員に委ねられています。

そのために、出来るだけプレイに正対し
そのジャッジの信頼性を高めなければいけないのです。



走者無しでの、内野ゴロ(悪送球)の場合
PUは、スリーフットライン付近まで駆け上がり
打者走者の走路と、悪送球になったボールの
行方を確認しなければなりません。

1BUは「セーフ」のコール後すぐに
走者の行為を確認しなければなりません。
悪送球の場合は、inf内に移動し
ボール→ベース→自分のラインをキープし
次のプレイに素早く正対します。

この用な、基本と云われる行動を
ひとつひとつ疎かにせず、確実にこなすことが
ジャッジの信頼性を高めることに繋がる。

と・・・・

常々、諸先輩方に教えて頂いていますが
なかなか思うように実践出来ませんね(x_x)

2010年4月12日月曜日

オーバーラン

≪1塁へのオーバーラン:A≫

打者はサードゴロを打ち、1塁へ全力疾走。
サードからの送球が逸れ、打者走者は1塁をオーバーラン
打者走者は、2塁へ進塁しようとスタートしたが
ライトのカバーが早かったので、ファウル地域で立ち止まり
1塁へ戻ろうとしているとき、タッグされた。



≪1塁へのオーバーラン:B≫

打者はサードゴロを打ち、1塁へ全力疾走
送球が1塁ベース手前側に高く逸れ
1塁手を避けた、打者走者は、ベースを踏んだ後
勢い余って体勢を崩し、フェア地域で転倒。
あわてて1塁へ戻ろうとしたとき、タッグされた。


2・57 OVERSLIDE or OVERSLIDING
「オーバースライドまたはオーバースライディング」

攻撃側プレーヤーが、滑り込みの余勢のために塁から離れて、
アウトにされるおそれのある状態におかれる行為をいう。
本塁から一塁に進む場合には、直ちに帰ることを条件として、
滑り込みの余勢のために塁を離れることは許されている。

このように、1塁へのオーバーランは規則で認められていますが

Aのケース、Bのケースで

もしも、あなたが1塁塁審であったら
どのようにジャッジしますか?

2010年4月10日土曜日

タイムプレイ

球審の大事な仕事の中に
「タイムプレイ」の判定があります



写真のシーンは、二死満塁から打者が三塁線を破る打球を放ち
2塁走者が本塁へ、1塁走者が3塁へ滑り込んでいます。

打球を処理した左翼手は3塁へ送球し
まさに、1塁走者に対しタッグプレイが行なわれています。

ここで注目して頂きたいのは
球審の「目線」と「ポジション」です。

2塁走者の”本塁到着”と、1塁走者の”アウト”のタイミングを
同一視野に収め、どちらが速いか確認しています。

規則:4・09(a)
三人アウトになってそのイニングが終了する前に、
走者が正規に一塁、二塁、三塁、本塁に進み、
かつこれに触れた場合には、そのつど1点が記録される。

【注一】第三アウトがフォースアウト以外のアウトで、
そのプレイ中に他の走者が本塁に達した場合、
球審は、その走者にアピールプレイが残っているか否かに関係なく、
本塁到達の方が第三アウトより早かったか否かを明示しなければならない。

これが「タイムプレイ」です。

このプレーが仮に、3塁で「アウト」が宣言され、
そのアウトの”瞬間より先”に、走者が本塁へ到達したと判断した場合
得点は認められますが、「アウト」が先と判断した場合は無得点となります。

「アウトの時」は

【アマチュア内規】
②アウトの時機
アウトの成立する時機は、審判員が宣告したときではなくて
アウトの事実が生じたときである。
第三アウトがフォースアウト以外のアウトで、
そのアウトにいたるプレイ中に走者が本塁に達するときなどのように
状況によっては速やかにアウトを宣告しなければならない。

【JSBB:競技者必携(規則適用上の解釈)】
(3)アウトの時期(第三アウトと得点の関係)
アウトの時期は、審判員が”アウト”の宣言をした瞬間ではなく
プレイが終了した瞬間である。
【注】球審が、プレイ終了時点が確認できない場合は
アウトの時期は審判員が”アウト”を宣言した時点としなければならないから
得点に関係のある第三アウトの場合には
審判員はアウトの瞬間に速やかに宣言しなければならない。
この場合に落球したような場合は宣言の訂正となるが、やむを得ない。

どちらも「プレイが生じた瞬間」を示していますので
球審は、≪走者の本塁到達≫と≪タッグの瞬間≫を
同時に見なければなりません。
そのためのポジショニングも、とても重要になりますね。

そして、このタイムプレイにはキメポーズがあります

得点が認められた場合、ホームプレートを指差し
”That run scores!That run scores!”「1点」と宣言し
”Score that run!”「1点」とバックネットに向かい示します

得点が認められない場合
”No run scores!No run scores!”と
両手を頭上で交差するように振り、無得点を示します!

この『タイムプレイ』
1度でいいから、カッコよく決めてみたいですね~(^^;)

2010年4月6日火曜日

アマチュア野球内規

先週、審判講習会を行い、2010年度の
「公認野球規則」と「競技者必携:全軟連」を頂きました
2008年には「アマチュア野球内規」の小冊子がありましたが
今年度の配布はないようです

アマチュア野球内規
〔規則適用上の解釈〕2009年2月修正

①審判員がインプレイのとき使用球を受け取る
②アウトの時機
③最終回裏の決勝点
④二死、四球暴投、決勝点で打者一塁へ進まず
⑤正式試合となる回数
⑥次回の第一打者
⑦オブストラクションの厳格適用
⑧打者の背後にウエストボールを投げる
⑨アピールの場所と時機
⑩ワインドアップポジションの投手
⑪投球する手を口または唇につける
⑫投手の遅延行為

『平成21年度:高校野球審判の手引き』より抜粋

①~⑫項目となっていますが、
ストライクゾーンの下限が規則書通りになったので
2008年度版から削除されました。


「全日本軟式野球連盟(J・S・B・B)競技者必携」にも
(1)~(21)項目の「規則適用上の解釈」が存在します

こちらは非売品ではありますが、
ネットオークションで見かけることもあります(^^;)


◇公認野球規則
◇JSBB:競技者必携
◇高校野球審判の手引き

この3つが手元にありますが、
微妙に違いを感じています・・・・

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